最終更新日:2021年11月9日 (英語版)
このTiDBクラウドサービスレベルアグリーメント (SLA) は、TiDBクラウドサービスの本番環境クラスタにのみ適用される (Developer Tierを除く。)。最終更新日以前に登録したTiDBクラウドユーザについては、本SLAは2022年1月10日に効力を生じる。
1. 定義
1.1 「月」とは、暦月を指す。
1.2 「月間稼働率」は、TiDBクラウドのクラスタ毎に月単位で計算され、以下のように算出される。
(月間合計分数 – 月間利用不可分数) ÷月間合計分数
1.3 「月間利用不可分数」とは、単一のTiDBクラウド・クラスタが毎月の請求サイクルにおいて利用できない分数の合計をいう。クラスタへの接続を確立しようとするすべての試行が1分間失敗した場合、その分間は利用不可とみなされる。月の一部期間においてデプロイされたTiDBクラスタは、その月の未デプロイ期間において100%利用可能であったとみなされる。
1.4 「月間サービス料」とは、その月において特定のTiDBクラスタに対してお客様が支払った料金の合計をいう。
1.5 「サービスクレジット」とは、PingCAPがお客様のリクエストを承認した場合に、お客様にクレジットされる月額サービス料の割合をいう。
2. サービスコミットメント
2.1 PingCAPは、各月の請求サイクルにおいて、TiDBクラウド・クラスタを99%以上の稼働率で利用できるよう、商業的に合理的な努力を払うものとする。
3. サービスクレジット
3.1 PingCAPが前項の月間稼働率を達成及び維持できなかった場合、お客様は以下に記載するサービスクレジットを受けることができる。
月間稼働率 | サービスクレジット |
95%以上99%未満 | 10% |
90%以上95%未満 | 25% |
90%未満 | 100% |
4. クレジットリクエスト
4.1 サービスクレジットを受け取るためには、TiDB Cloud Support Centerを通じてクレジットリクエストを提出し、請求を行う必要がある。サービスクレジットの取得対象となるためには、事故発生後2回目の請求サイクルの末日までにクレジットリクエストをPingCAPが受領する必要がある。クレジットリクエストには、以下の必要情報が含まれていなければならない。
4.1.1 サービスを利用できない原因となった事象についての詳細な説明
4.1.2 ダウンタイムとその期間
4.1.3 発生時のダウンタイムを解決するための試行に関する説明
4.2 PingCAPは、月間稼働率がサービスコミットメントを下回っていることを確認した場合、リクエストが行われた月以降の1請求サイクル以内に、お客様にサービスクレジットを発行する。提出期限を過ぎた場合、又はお客様が必要情報を提供しなかった場合、お客様はサービスクレジットを受領する資格を失う。サービスクレジットを譲渡したり、他のアカウントで使用することはできない。
5. 制限事項
5.1 「月間利用不能分数」には、以下に起因するパフォーマンス又は可用性の問題は含まれず、お客様はサービスクレジットを取得することはできない。
5.1.1 自然災害、戦争、テロ行為、暴動、政府の行動などの不可抗力
5.1.2 お客様のサイトとTiDBクラウドの間のネットワーク又は機器の障害
5.1.3 PingCAPが事前に通知する定期メンテナンス (システムアップグレード、メンテナンス等を含むがこれらに限定されない。)
5.1.4 クラウドプロバイダーに起因する場合 (ネットワーク、ハードウェア、ソフトウェアの障害及びシステムメンテナンスを含むがこれらに限定されない。)
5.1.5 お客様のアプリケーションに対する攻撃
5.1.6 お客様がTiDBクラウドドキュメントに定める基本運用ガイドラインに従わなかった場合 ((i) データベースインスタンスに動作不能になる程度の過負荷、(ii) リカバリタイムの大幅な増加をもたらす過度に大量なテーブルの作成を含むが、これらに限られない。)
5.1.7 お客様に起因するデータ又はパスワードの紛失又は漏洩
5.1.8 お客様が適切な安全対策を行わなかった場合
5.1.9 CPU、メモリ又はストレージにリソース制限のあるDeveloper Tierに属するクラスタ
6. SLAの変更
6.1 PingCAPは、本SLAに不利益な変更を加える場合、少なくとも60暦日前に事前通知を行う。PingCAPによるSLAの変更に同意しない場合、お客様はTiDBクラウドサービスの利用を停止する権利を有し、お客様がTiDBクラウドサービスの利用を継続する場合は、変更後のSLAを承諾したものとみなされる。
7. 言語
7.1 本SLAの英語版はあらゆる点で優先し、翻訳版との不一致がある場合には、英語版が優先するものとする。