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~分散型データベース「TiDB」によるデータ処理基盤の構築を支援~

PingCAP株式会社 (本社:東京都千代田区、代表取締役社長:Eric Han、以下 PingCAP) は、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 (代表取締役社長:新宮 達史、本社:東京都港区、略称:CTC) が実施した、分散型データセンターの実現に向けた検証の支援を実施したことをお知らせします。本検証は、次世代通信基盤「オール光ネットワーク※1 (All Photonics Network、以下、APN)」と分散型データベース「TiDB (タイディービー)」を組み合わせ、電力消費を抑制しながら、データ処理能力を高める次世代インフラの構築を目指したものです。

2024年8月に公開された「Beyond 5G推進戦略2.0※2 では、2030年代のAI社会を支える次世代情報通信基盤について、低遅延・低消費電力で、品質が保証され、柔軟かつ低コストなインフラを確立する国家戦略として掲げています。その実現には、日本が強みを持つAPN技術の確立・高度化に加え、その社会実装と本格的な活用が不可欠であると示されています。こうした背景を受け、CTCは、APNと分散型データベース「TiDB」を組み合わせた、分散型データセンターの実現に向けた検証を実施しました。CTCは検証用機器の調達、インフラの設計・構築、分散型データベース (TiDB) の設計・構築ならびに検証プラン策定及び実施を担い、PingCAPは「TiDB」における技術知見に基づく検証の支援を行いました。

今回の検証では、APNを利用し、70km圏内の接続を想定した2つの仮想DCと3つのリージョン(区域)を構築してデータ分散処理の動作が検証されました。仮想DCに置く分散型データベース(DB)としてオープンソースの「TiDB」が採用された背景には、以下のようなTiDBの特長が挙げられます。

  • 強整合性を保ったままスケールアウト
    TiDBには、従来のリレーショナルデータベース (RDB) の強整合性を保持しつつ、NoSQL並みのスケールを実現できる特長があります。これにより、AI向けデータ基盤に必須の「整合性」「可用性」「拡張性」をワンセットで提供することができます。データを小さな単位に分割して複数のDB間で複製し、更新時には全てのDB間で整合性を保ちながら自動的に同期する点が特徴です。
  • 超低レイテンシを生かしたリアルタイム処理能力
    TiDBの分散アーキテクチャにより、膨大なデータを水平分散し、高速に処理することが可能です。さらに、APNと組み合わせることで、都市間・データセンター間においてもリアルタイム性を確保できます。
  • HTAPによる“生データ × 即分析”を実現
    TiDBは、通常は別システムを要するトランザクション処理 (OLTP) と分析処理 (OLAP) を、1つのデータベース上でリアルタイムに実行できるHTAP (ハイブリッドトランザクション/分析処理) 機能を備えています。データ移行やバッチ処理、ETLが不要となるため、生データを即座に分析へ活用でき、秒単位のインサイトに基づく迅速な意思決定と実行を可能にします。
  • 自動運用でAI時代に求められる省人化を支援
    TiDBのマネージドサービス「TiDB Cloud」では、シャーディング、バックアップ&リストア、フェイルオーバーが自動化され、運用の専門性を大幅削減でき、AI社会で求められる「運用コストの最適化」や「省人化」を支援します。また、TiDB Cloudには強力なモニタリング機能が標準装備されており、専門知識がなくてもストレージ/ノード状況のリアルタイム監視、クエリのボトルネック、コスト分析など、ダッシュボードですぐに確認することができます。

今回の検証は、2025年10月22日から10月28日までの期間で実施され、検証の成果は以下の通りです。

No.評価観点検証の成果
1APN環境での動作・性能検証・低遅延通信のAPN環境においてTiDBが正常に動作し、3つのリージョン間でDBの更新データが遅延なく同期されることを確認
2冗長化・可用性・TiDBの冗長構成により、1つのリージョン (リージョンA) に障害が発生した場合でも、残りのリージョン (リージョンBとC) でサービス継続できることを確認
・リージョンAの障害発生時には、TiDBの内部処理により、リージョンBとCのクエリ実行が一時的に中断されるが、その時間は数秒程度であることを確認
※提供:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

今回の成果を踏まえ、次年度はより本格的な実証環境にて実際のダークファイバーを活用した長距離伝送の検証や、実運用を想定したシナリオに基づく技術評価の実施が予定されています。

分散型データセンターの実現に向けて、段階的に技術課題の解決に取り組みながら、将来的な商用サービスの展開を視野に入れて検証を進める予定となっており、PingCAPも引き続き支援を実施予定です。

今回の簡易実証基盤上での検証イメージ

提供:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

APN通信を使用した分散型DCの期待効果

提供:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

※1 オール光ネットワークは、光電融合技術を活用し、ネットワークや通信装置での電気信号と光信号の変換を最小限に抑えることで、低消費電力・低遅延・大容量を実現する通信技術。従来のネットワークでは中継装置で電気信号への変換が必要でしたが、オール光ネットワークでは光信号のまま処理を行うため、エネルギー効率が高く、超高速通信に対応が可能。5G/6Gやデータセンター間通信、AI・IoT分野など、膨大なデータ処理が求められる次世代インフラに不可欠な技術として注目されています。
※2「Beyond 5G推進戦略2.0」では、2030年代の情報通信基盤として、オール光ネットワーク (All Photonics Network:APN) を中核としたインフラ整備の必要性が示されています。

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