最終更新日:2022年3月31日 (英語版)
このTiDBクラウドサービスレベルアグリーメント (SLA) は、TiDBクラウドサービスの本番環境クラスタにのみ適用される (Developer Tierを除く。)。最終更新日以前に登録したTiDBクラウドユーザについては、本SLAは2022年6月1日に効力を生じる。
1. 定義
1.1 「月」とは、毎月の請求サイクルにおける暦月を指す。
1.2 「月額サービス料」とは、その月に特定のTiDB クラウドクラスタの利用に関して支払った料金の合計をいう。お客様が特定のTiDB クラウドクラスタの利用に関して一時金を前払いする場合、月額サービス料は、当該一時金を対象となるTiDBクラウドクラスタの月数で割って算出される金額をいう。
1.3 「月間稼働率」は、TiDBクラウドのクラスタ毎に月単位で計算され、以下のように算出される。
(月間合計分数 – ダウンタイム) ÷月間合計分数
1.4 「月間合計分数」とは、当該月における合計分数をいう。
1.5 「サービスクレジット」とは、PingCAPがお客様のリクエストを承認した場合に、お客様にクレジットされる月額サービス料の割合をいう。
1.6 「ダウンタイム」とは、単一のTiDBクラウドクラスタが当該月において利用できない分数の合計をいう。TiDBクラウドサーバからのクラスタへの接続のすべての試行が1分間失敗した場合、その分間は利用できないものとみなされる。月の一部期間においてデプロイされたTiDBクラウドクラスタは、その月の未デプロイ期間において100%利用可能であったとみなされる。
2. サービスコミットメント
PingCAPは、各月の請求サイクルにおいて、TiDBクラウドクラスタをクラウドプロバイダーのリージョンにおいて99.9% 以上の稼働率で利用できるよう、商業的に合理的な努力を払うものとする。
3. サービスクレジット
PingCAPが前項の月間稼働率を達成及び維持できなかった場合、お客様は以下に記載するサービスクレジットを受けることができる。
月間稼働率 | サービスクレジット |
99%以上99.9%未満 | 10% |
95%以上99%未満 | 25% |
95%未満 | 100% |
4. お客様の義務
お客様は、サービスクレジットの対象となるには、
4.1 サービスの利用可能性に影響を与える事象を最初に認識してから24時間以内に、TiDBクラウドポータルを介してPingCAPにサポートチケットを提出する必要がある。
4.2 ダウンタイムが発生した月の翌月末までに、請求及び必要なすべての情報を提出する必要がある。
4.3 PingCAPがお客様の請求を検証するために必要なすべての情報を含める必要がある。これには、(i) エラーを記録し、お客様の主張する停止を裏付けるリクエストログ (ログ内の機密情報や機微情報を削除し、又はアスタリスクに置き換えたもの) を含む、ダウンタイムを発生させた事象の詳細な説明、(ii) ダウンタイムの時間と期間に関する情報、(iii) (該当する場合) 影響を受けたユーザの数と場所、(iv) 発生時に試みられたダウンタイム解決の方法の説明が含まれる。
4.4 ダウンタイムの原因を調査し、請求を処理するために、PingCAPを合理的に支援する必要がある。
4.5 適用される、適用されるTiDBクラウドサービス契約、適用される, applicable TiDBクラウドのドキュメント、及びサポートチームからのアドバイスを遵守する必要がある。
5. クレジットリクエスト
5.1 サービスクレジットを受け取るためには、TiDBクラウドサポートセンターを通じてクレジットリクエストを提出し、請求を行う必要がある。サービスクレジットの取得対象となるためには、事故発生後2回目の請求サイクルの末日までにクレジットリクエストをPingCAPが受領する必要がある。クレジットリクエストには、以下の必要情報が含まれていなければならない。
5.1.1 サービスを利用できない原因となった事象についての詳細な説明
5.1.2 ダウンタイムとその期間
5.1.3 発生時のダウンタイムを解決するための試行に関する説明
5.2 PingCAPは、月間稼働率がサービスコミットメントを下回っていることを確認した場合、リクエストが行われた月以降の1請求サイクル以内に、お客様にサービスクレジットを発行する。提出期限を過ぎた場合、又はお客様が必要情報を提供しなかった場合、お客様はサービスクレジットを受領する資格を失う。サービスクレジットを譲渡したり、他のアカウントで使用することはできない。
6. 制限事項
6.1 「ダウンタイム」には、以下に起因するパフォーマンス又は可用性の問題は含まれず、お客様はサービスクレジットを取得することはできない。
6.1.1 自然災害、戦争、テロ行為、暴動、政府の行動などの不可抗力
6.1.2 お客様のサイトとTiDBクラウドの間のネットワーク又は機器の障害
6.1.3 PingCAPが事前に通知する定期メンテナンス (ネットワーク、ハードウェア、サービス又はシステムのアップグレード、メンテナンス等を含むがこれらに限定されない。)
6.1.4 TiDBクラウドが稼働するクラウドプラットフォームサービス等のサードパーティが提供するサービス、ハードウェア又はソフトウェア (ネットワーク、ハードウェア、ソフトウェアの障害及びシステムメンテナンスを含むがこれらに限定されない。)
6.1.5 お客様のアプリケーション又は当該アプリケーションのデータに対する攻撃
6.1.6 お客様がTiDBクラウドドキュメントに定める基本運用ガイドラインに従わなかった場合 ((i) データベースインスタンスに動作不能になる程度の過負荷、(ii) リカバリタイムの大幅な増加をもたらす過度に大量なテーブルの作成を含むが、これらに限られない。)
6.1.7 お客様に起因するデータ又はパスワードの紛失又は漏洩
6.1.8 お客様が適切な安全対策を行わなかった場合
6.1.9 お客様の操作又はお客様が許可した操作に起因する場合
6.1.10 CPU、メモリ又はストレージにリソース制限のあるDeveloper Tierに属するクラスタ
7. SLAの変更
7.1 PingCAPは、本サイトに改訂版を掲載する方法、又はTiDBクラウドサービス契約第15.5条に従ってお客様に通知する方法により、いつでも本SLAを変更することができる。PingCAPによる本SLAの変更に同意しない場合、お客様はTiDBクラウドサービスの利用を停止する権利を有し、お客様がTiDBクラウドサービスの利用を継続する場合は、変更後の本SLAを承諾したものとみなされる。
8. 言語
8.1 本SLAの英語版はあらゆる点で優先し、翻訳版との不一致がある場合には、英語版が優先するものとする。